ストーリー
工場勤めのカム・サヨンは、
系列会社のプロ野球チーム〈サムミ・スーパースターズ〉に
晴れて入団。子供の頃からの夢に大きく近づいたと思った
カム・サヨンは、工場の主任を務めるかたわら社会人野球の投手としても活躍。
「インチョン市長杯」決勝戦では完投勝利を遂げた。職場でも投球フォームを研究し、仕事が終われば投球練習に励むサヨンに、またとないチャンスが訪れる。韓国プロ野球元年の1982年、サヨンの勤める工場の系列会社がプロ球団を結成し、選手を公開募集したのだ。市場で乾物屋を営む母親は大反対するが、夢をあきらめきれないサヨンはサムミ・スーパースターズの投手テストに、見事、合格する。
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いよいよ開幕を迎えるも、サムミは6球団の中で最下位に甘んじる。負け試合のたびに怒ったファンが選手たちのバスをボコボコにする日々、サヨンは乾物屋の店番をしていた時に見初めた女の子に再会。野球場のチケット売り場で働く彼女、ウナと、少しずつ距離を縮めていくサヨンだったが、チームは連敗を重ねる。やっと監督から声がかかったのは、10対1で負けが決定的になった9回裏だった。以後も敗戦処理専門投手として使われ、テレビ中継にも映らない始末。それでも、「監督が頼れるのは俺しかいないんだ」と、母親には笑顔で強がりを言いつづける。野球に無関心だったはずの母親は、実はサヨンの試合をいつも観戦していたのだが、息子が吹くホラを黙って聞き流してくれていた。珍しく弱音を吐くサヨンに母親は明るく言う。
「世間がみんな変わっても、母さんはずっとお前の大ファンだよ!」
最強チームのOBベアーズの花形投手パク・チョルスンは連勝を19にのばし、次の試合はサムミとあたることになっていた。サムミの投手陣は誰もOB戦に出たがらない。サヨンは意を決して「僕に投げさせてください」と立候補する。
OB戦の日。パク投手の20連勝を祝うため、球場は満員の入り。始球式に登場したのは、サヨンの元同僚で、映画女優になる夢を実現させたチャン・イランだ。いよいよ試合がスタートすると、無名投手カム・サヨンは、誰も予期していなかった好投をつづける。次第にチームメイトも発奮し、初めて気持ちが一つになる。そして、「顔だけメジャー級」と皮肉られていたキャッチャーで4番バッターのクム・クァンオクがまさかのホームランを放ち、遂に2対3に逆転! 球場は「カム・サヨン!」の大合唱に包まれ、手に汗握る熱闘になる。

2対3のまま迎えた9回裏、OBの攻撃は、2アウト満塁で国内最強の4番打者がバッターボックスに立つ。1球目、空振り。2球目、ボール。3球目、ファウル。4球目、ボール。そして遂に勝負の一球をカム・サヨンは放つ!
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